杉材による脳の疲れ回復(九大農学部の研究)

杉材による脳の疲れ回復(九大農学部の研究)

杉材による脳の疲れ回復(九大農学部の研究)

2019年08月25日
テーマ
雑学

小林です。
先日お盆に地元で同窓会がありまして、
友人が現在、九州大学農学部で、『住宅の住み心地』に関して研究しているそうでした。
本日は、同窓会で彼女から聞いた話をもとに書かせていただきます。

彼女が所属している研究グループは、天然の国産杉材の家と、合板等の新建材の家とでは、
『住み心地』に差があるのかを比較実験して研究しているそうでした。
その結果、『天然材の家では疲れた脳が回復しやすく、体も活動的な状態になる』ことを突き止めたそうです。
研究グループの清水助教は、『杉の香りが影響したのでは?』と推測されています。
研究は、天然・国産の杉材の家と、広さと見た目を同じ新建材の家を、1棟ずつ、大学構内に建設し、
実験内容を知らない学生10人が、一人ずつ、それぞれの家で作業したり、一晩寝たりするのを、脳科学、生理学、心理学の観点から調べてあります。
脳科学実験では、パソコンで30分間作業する前後に脳波を測定。
新建材の家では、作業後、眠い時に多いデルタ波が増加し、精神活動が活発な時に多いガンマ波は減少し、
作業で脳が疲れたことが示されました。
一方、天然材では、脳波が作業前後でほとんど変わらず、作業中の脳の疲労が急速に回復されたことが示されました。
また、生理学実験では、唾液中の成分を計測されました。
天然材では、新建材と比べ、交感神経活動が活発な時に増えるアミラーゼが多かったという事です。
以上からのデーターからも、清水氏は『被験者の脳と体は天然材の方が良い傾向を示した』と研究結果を発表されてあります。
続きの内容に関しましては、また別の機会に書かせていただきます。
興味深い話がいろいろ聞けた、とても有意義な同窓会でした。

杉の木.png

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