フランク・ロイド・ライトとシカゴ万博日本館

フランク・ロイド・ライトとシカゴ万博日本館

フランク・ロイド・ライトとシカゴ万博日本館

2019年11月26日
テーマ
雑学

設計の小林です。

最近、テレビやラジオで、20世紀の巨匠の建築家、フランク・ロイド・ライトの名前をよく耳にします。
ライトは、日本では、帝国ホテルの設計者として有名ですよね。
関東大震災の日にオープンしたこの建物が、大地震にも被害をあまり受けなかったという
エピソードは、伝説化しています。

実は、モダニズム建築の世界的な発展に関して、歴史上非常に大きなターニング・ポイントがあります。
1893年のシカゴ万博に、日本は、平等院鳳凰堂を模した木造の日本館を建設しました。
これを見たシカゴの青年ライトは、日本建築に目覚め、その後、
その影響を受けた木造やRC造の名作住宅を、シカゴに多数作っていきます。
(ライトはその後、日本の浮世絵のコレクターとしても有名になりました。)

さらにその後、あるスキャンダルでヨーロッパに渡ったライトですが、
そこで、それまでの作品の図面やパースを作品集として出版します。

その本が、瞬く間にヨーロッパで大反響となり、
モダニズムの萌芽の時代の若い建築家たちにとても多大な衝撃と影響を与え、
新しい建築運動の発展の大きなターニング・ポイントになり、
その後、モダニズム建築は、さらに発展し、世界中に広がっていきました。

ちなみに、万博の建物といえば、
19世紀では、第1回の1851年のロンドン万博の水晶宮(クリスタル・パレス)や、
第4回の1889年パリ万博のエッフェル塔(設計のエッフェル氏は、NYの自由の女神も設計しています!)
などが建築の歴史でも有名ですね。

そして、このシカゴ博の日本館も、建築の歴史上、とても重要な建物になりました!

今度の大阪万博も楽しみですね!

平等院.png

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