暮らしの中の仏教まめ知識 第7回「団子(だんご)」

暮らしの中の仏教まめ知識 第7回「団子(だんご)」

暮らしの中の仏教まめ知識 第7回「団子(だんご)」

2019年12月24日
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暮らしの中の仏教まめ知識

中秋の名月には「月見だんご」が欠かせません。
また、有名な諺(ことわざ)である「花より団子」は「花見だんご」から派生しています。
…季節外れでごめんなさい。

私たちに身近な存在である団子。実はこの「団子」も仏教と深い関わりがあります。

団子(だんご)とは、コメや小麦など穀物の粉を水や湯を加えて丸め、蒸したりゆでたりしたもので、
きな粉をまぶしたり醤油やあんで味付けしたものや、串にさした串団子などがあります。

また、亡くなられたご遺体前の枕飾りの一つである「枕団子(まくらだんご。浄土真宗では用いません。)」や四十九日、
お盆のお飾りなど仏前のお飾りにも団子はよく用いられます。(宗派や地域によって習慣が異なります。)

「団子」の由来は、奈良時代に遣唐使が仏教と共に日本へ持ち込んだ唐菓子(からくだもの)のひとつ「団喜(だんき)」とされます。
ここから、粉を使うから「団粉」となり、小さいものであることから「団子」に変化したというのが通説です。(諸説あり。)

唐菓子の団喜とは、インド料理(モーダカ)由来の菓子で、歓喜天(かんきてん。仏教の守護神の一つ)に供えることに因んで
「歓喜団(かんきだん)」と呼ばれます。

平安時代末から鎌倉時代末にかけての、日本最古の料理書である『厨事類記(ちゅうじるいき)』に書かれた「団喜」は今日の団子に近いとされ、
南北朝時代に書かれた『拾芥抄(しゅうがいしょう)』には「団子(だんす)」の名が登場します。

室町時代になると、団子を「だんご」と読むようになり、竹の串に通したものが流通するようになります。

ちなみに肥前や筑後ではお盆の団子をお飾りする際、「迎え団子」は丸い形に、「送り団子」は細長い形にする習慣があります。
これはご先祖様がお帰りになる際、団子を肩に担いでお持ち帰りになるから、とされています。

参考 「亀屋清水」HP、「語源由来辞典」HPJR西日本HP、ウィキペディア など

照寺住職 木村映之 住所 佐賀県鳥栖市本町1886 電話 0942824461
○浄土真宗東本願寺派 雲山来迎院 本照寺
※どなたでも参加できる行事… ボイストレーニング教室、ヨガ教室、坐禅会、寺子屋(小学生)、オカリナを楽しむ会木曜会(いすヨガ・法話・茶話会)

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