暮らしの中の仏教まめ知識 第10回 『じゃんけんぽん』

暮らしの中の仏教まめ知識 第10回 『じゃんけんぽん』

暮らしの中の仏教まめ知識 第10回 『じゃんけんぽん』

2020年06月30日
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暮らしの中の仏教まめ知識

物事の順番を決める際、最も多く行われているだろうと思われるのが、「じゃんけん」です。
日本の「じゃんけん」は数拳(註1)や三すくみ拳(註2)から発展したものと考えられます。

1 すうけん。二人が対座して互いに右手の五指をすばやく屈伸させ、
   両方の出した指数の合計を先に言い当てた者を勝ちとする本拳(ほんけん)が有名。
2 さんすくみけん。お箸を3本ずつ持ち、出した数を当てる箸拳(はしけん)や、
   老婆(ろうば)・鉄砲(てっぽう)・虎(とら)を演じて行う虎拳(とらけん)が有名。

さて「じゃんけん」ですが、今も昔も、かけ声といえば「じゃんけんぽん」です。
令和23月に惜しくも亡くなられた志村けんさんが考案し世に広めた「最初はグー」が入ったとしても、
最後には「じゃんけんぽん」でグー・チョキ・パーを出しますよね。
その「じゃんけんぽん」の語源はハッキリしませんが、
有力説の一つに仏教語の「料簡法意」(読み方は「りゃんけんほうい」もしくは「りょうけんほうい」)があります。
「料簡」は、考えとか気持ちという意味です(『大辞林』より)。
「法意」とは仏教の開祖であるお釈迦(しゃか)様が説かれた教えのことです。
お釈迦様の教えに従い、私意をはさまずに物事を決めることであったようです。
ここから、何かを決めるときの「じゃんけんぽん」というかけ声に転じていった、という説があります。(もちろん諸説あり。)
また、「法意」とは法の趣旨という意味もあります(『大辞林』より)。
したがって「料簡法意」とは「法の趣旨を料簡する」という意味で、
迷ったときに人知を越えた宇宙の根底を流れる天の意向を推し量る、とする説もあります。
今でも関西方面では最後の「ぽん」を「ほい」と発音します。

参考 「日本じゃんけん協会」HP、「通心山 妙行寺」HP、ウィキペディア、コトバンクなど

照寺住職 木村映之 住所 佐賀県鳥栖市本町1886 電話 0942824461
○浄土真宗東本願寺派 雲山来迎院 本照寺
※どなたでも参加できる行事… ボイストレーニング教室、ヨガ教室、坐禅会、寺子屋(小学生)、オカリナを楽しむ会木曜会(いすヨガ・法話・茶話会)

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