年輪を生かした浮造りの床

年輪を生かした浮造りの床

年輪を生かした浮造りの床

2021年03月29日
テーマ
雑学

設計の小林です。
昨日の『年輪』の話の続きです。
年輪は、樹木を輪切りにした面では、円の集合として見えて、その数で、その名の通り、樹木の年齢がわかるのですね。

一方、木材として、柱や板等、樹木の伸びる方向に平行な方向で切った面では、
たくさんの線(いわゆる木目)がみえてきますが、
この年輪の線が、昨日お話させていただいた秋目(あるいは冬目、晩材)の濃いい色の部分で、
その間の淡い色の部分が春目(早材)だったですね。

そして、冬目は固く、春目は柔らかいです。

よって、板として使う場合、この木目(冬目)を浮きだたせる手法が『浮造り』という手法です。

板を特殊な手法で擦ることによって、
柔らかい春目の部分が若干削られて、硬い冬目の部分が残り、
木目が浮き出てくるという技術です。

この板を床板などで使う場合、通常ですと傷がつきやすい春目が引っ込んでくれているので、
たいていの事では、モノや人は板とは硬い冬目の部分と接するので、傷などがつきにくいという特徴があります。
さらに、傷がつきにくいという事は、通常はその保護のために塗る塗料やワックスも不要となり、
無塗装のまま使っても大丈夫という事になります!

さらにさらに、無塗装では、木が呼吸できるので、本来持つ、調湿効果、殺菌効果、消臭効果などが失われることなく、
人にとっても、健康で、温かみがあり、とても気持ちの良い空間になります。

当社でも、様々なお宅で、杉の30㎜の厚い浮造りの床を無塗装で張らせていただいています。
当社の事務所にも張っておりますので、
是非一度、遊びにこられて、できれば素足で体験していただければと思っています。
お待ちしております!

浮造り_board_wood.png

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