暮らしの中の仏教まめ知識  第41回 『数の単位1』

暮らしの中の仏教まめ知識  第41回 『数の単位1』

暮らしの中の仏教まめ知識 第41回 『数の単位1』

2025年08月30日
テーマ
暮らしの中の仏教まめ知識

 

日本で数字の単位といえば、日常では「兆(ちょう)」までは使用するでしょうか。
使ってもせいぜい「京(けい)」までぐらいでしょうか。
さらにそのもっと上の単位になると、漢字一文字ではないものが現れます。

1627年……つまり江戸時代に初版が発行された「塵劫記(じんこうき)」という算術書によると、
一・十・百・千・万・億・兆・京(けい)・垓(がい)・秭(じょ)・穰(じょう)・溝(こう)・澗(かん)
(せい)・載(さい)・極(ごく)…と続きその後、仏教語が現れます。

10の52乗から4乗増えるごとに「恒河沙(ごうがしゃ)」「阿僧祇(あそうぎ)」「那由多(なゆた)」
「不可思議(ふかしぎ)」「無量大数(むりょうたいすう)」と続きますが、いずれも仏教用語です。
ちなみに無量大数は1068乗とされていますが、これも諸説あります。
なお、無量大数は、銀河系に含まれる原子の総数に概ね相当していると言われています。

「恒河沙」の恒河とはガンジス川の事で、沙とは砂の事です。
ガンジス川にある砂ということで、とてつもない数というようになります。
「阿僧祇」とは数えることができないという意味であり、「那由多」は極めて大きな数量という意味を持っています。
さらに「不可思議」とは、仏様の智慧や神通力が普通とは非常にかけ離れていて、言葉も心も遠く及ばないほどの境地を指します。

 また、観無量寿経では阿弥陀仏の身長は60万億那由他恒河沙由旬(60まんおくなゆたごうがしゃゆじゅん)と説かれています。
那由他は1060乗、恒河沙は1052乗、由旬は約10㎞です。㎞では数が大きすぎるので、
宇宙を示す時によく使う光年(光が1年間に進む距離、1光年は約9兆5000億キロメートル)を使うと、
阿弥陀仏の身長=12不可思議6840那由他1000阿僧祇8295恒河沙4000000000000000000000000000𥝱000000000000000000000000光年となります。
…よく分かりませんね。

一般的には「無量大数」が最大の数詞と考えられていますが、例えば「華厳経(八十華厳)」にはさらに大きな数も表す123の命数(数詞)が
記述されており、その最大数詞は「不可説不可説転(ふかせつふかせつてん)」で、無量大数の5400溝(1032乗)乗とされ、
これに相当するものを現実の世界で示すことは難しいとされます。
従って、これらの数は、あくまでも実用的な数ではなく、計算できないほどの大きな数を示すことで、人間には想像もできず、
また到達が困難な、仏様の偉大さを示しているのです。

参考『ぶつだんやさん』HP、『隠居ジイサンのほんわか日誌』HP、『ニッセイ基礎研究所』HP、ほか

ブログ一覧へ戻る
同じテーマの記事