暮らしの中の仏教まめ知識 第4回「ありがとう」

暮らしの中の仏教まめ知識 第4回「ありがとう」

暮らしの中の仏教まめ知識 第4回「ありがとう」

2019年06月24日
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暮らしの中の仏教まめ知識

日本人の「好きな言葉ランキング」の必ず上位にくるのが「ありがとう」という言葉です。

実際、「ありがとう」は、言う人の心も言われた人の心も温かくし、勇気がわいてくる、まさに「魔法の言葉」と言えるでしょう。
この「ありがとう」が、もともと仏教語であることは割と周知のことかもしれません。(諸説あり)

この言葉の語源は「有難し(ありがたし)」という仏教語であるとされています。
出典は『法句経(ほっくきょう)』の、「ひとの生をうくるはかたく、死すべきものの、生命あるもありがたし」である、と言われています。
意味は「人間として生まれてくることは難しいことであり、そして又、たとえ生を受けてもいつか死ぬことが約束されているのに、
“いま”こうして生命があることは本当に有り難いことです。」ということです。

これは「今、ここにこうして生きているということは、どんなに難しいことか!」と、人間として生まれた「生命の驚き」についての教説とのことです。

私たちは、当たり前のように呼吸をし、当たり前のように物をつかみ、当たり前のように音を楽しみ、当たり前のように行きたい所へ行きますが、
これが『奇跡』なのだということです。

つまり、『ありがとう』の反対言葉は、『当たり前』。

『ごめんなさい』と思う方が多いかもしれませんが、本来の意味の『有難し』から考えるとそれとの違いがわかります。
『当たり前』『当然』、それが『ありがとう』の 反対言葉なのですね。

今あるすべてのことは『当たり前』ではなく『奇跡』であると思って過ごすと毎日の小さな出来事にも 幸せな気持ちになります。

新元号・新年度が始まっています。感謝の気持ちを忘れず、この二度とない人生を、二度とやり直しのきかない一日一日を大事に、丁寧に味わいましょう!

参考 真宗大谷派HP、ごえんネット山口HP、花野井薬局ブログ など

照寺住職 木村映之 住所 佐賀県鳥栖市本町1886 電話 0942824461
○浄土真宗東本願寺派 雲山来迎院 本照寺
※どなたでも参加できる行事… ボイストレーニング教室、ヨガ教室、坐禅会、寺子屋(小学生)、オカリナを楽しむ会木曜会(いすヨガ・法話・茶話会)

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