暮らしの中の仏教まめ知識  第33回 『あみだくじ』

暮らしの中の仏教まめ知識  第33回 『あみだくじ』

暮らしの中の仏教まめ知識 第33回 『あみだくじ』

2024年04月07日
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暮らしの中の仏教まめ知識

アタリ、ハズレ、あるいは順番などを決める際に便利な「あみだくじ」。
人数分の線を引けば必ず全員が別のゴールに行き着くこのくじは、最もポピュラーなくじの1つです。
この「あみだくじ」も仏教からきている言葉です。(諸説あり)

でも身近な仏さまである「阿弥陀仏」と「あみだくじ」、なんだか結びつきませんよね。
実は、かつてのあみだくじは、くじの形式が現在とは違っていたのです。

現在のあみだくじの線の引き方といえば、上から下に縦線を平行に人数分だけ引き、
それぞれの縦線の間に任意で横線を足していくというはしご状の手法が一般的です。

ところが、室町時代からおこなわれていたあみだくじは、真ん中から外に向かって放射線状に人数分の線を書いて、それを引いたものでした。
一方の端に金額を書き入れてそれを隠し、参加者がもう一方の端を選んで引き当てた金額の金銭を出して品物を買い、
それを平等に分けるというシステムで、その形が、阿弥陀仏の後光に似ていたことから「『あみだ』くじ」と
呼ばれるようになったとのことです。
ただし、「あみだのひかり」という言い方のほうが一般的だったようです。
現在のはしご状のあみだくじに変化した経緯は判然としませんが、初期のあみだくじには、
いわゆる「ハズレ」が存在しなかったという話を耳にしたことがあります。
誰もが極楽浄土へのアタリを引けるのだという、阿弥陀仏のお救いと関係があるのかもしれません。

参考 『愛媛の伝承文化』HP、『なるほどナビ』HP、『禅の視点』HP、『ガジェット通信』HPほか

本照寺住職 木村 映之 住所 佐賀県鳥栖市本町1886 電話 0942824461
○浄土真宗東本願寺派 雲山来迎院() 本照寺(ほんしょうじ)



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