木と水と土の話 その4

木と水と土の話 その4

木と水と土の話 その4

2021年08月01日
テーマ
雑学

設計の小林です。
本日も前回の話の続きです。
環境問題といえば、汚染の事が議論の中心ですが、根本的には、その事と共に、『土壌』の問題も重要です。
例えば川がきれいになったとしても、水そのものが無くなれば始まりません。
事実、水は土壌の産物ですし、私たちは地表数十センチの土壌にことごとく依存しています。
裸の岩山には雨が降っても水は存在しません。

しかし、土壌は放っておけば失われるものであり、厚さ1センチ育つのに100年以上かかるともいわれています。
そして今、この土壌が、地球の表面から失われつつあり、世界各地から、砂漠化の報告がされています。

例えばアフリカのある地域では、干ばつ続きで砂漠化が進行している一方で、
別の地域では、保水力の乏しいやせた土地に大雨が降り、
せっかく緑化したオリーブ畑の土壌までも、雨が洗い流してしまったそうです。
このように痩せた土地は、干ばつや豪雨といった、特に近年の異常気象などに、とても脆いと言えます。
雨は恵みでもあるが凶器でもあります。
歴史的に見ても、過去に栄えた文明の最後の姿とは、このように緑を失って、砂漠化した光景だそうです。

そしてこの日本列島に、なぜ今日まで文明が栄え続けることができたのか、
なぜ、『日照りに不作なし』という言葉が今日まで語り継がれてきたのか、
私たちは感謝し、さらに未来まで継続させていかなければなりません。

続きはまた次回に。

田舎の村 fukei_mura.png

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