木と水と土と田んぼの話 その7

木と水と土と田んぼの話 その7

木と水と土と田んぼの話 その7

2021年08月23日
テーマ
雑学

設計の小林です。
連日の担当になってましたので、昨日の続きです。
本日は『森林と水』という事でかかせていただきます。

日本では『日照りに不作なし』という言葉があります。
それは、森林や土壌に養われた水が、5年や6年の旱魃にも、何とか耐えて、安定的に水を供給してくれたからであった。

例えば前回の東京オリンピックの64年は、東京は大旱魃で、当時唯一の水がめであった多摩川上流が干上がってしまいました。
しかし、ダム周辺の2万ヘクタールの森林からは、一日に30万トンの水が湧き出ていたのでした。
この水が、都民のぎりぎりの命綱になったそうです。

このように森林は水を貯え、徐々に安定的に水を供給してくれます。
この『安定』が重要で、先日の大雨の様に1年分ぐらいのの雨が短期間に降ったとして、
もしも仮にその後一年が日照り続きでは、我々の生活が危機的な状況に陥ります。

日本の国土は、70%が森林で、残りの平地にも最近まで水田が広がっていました。
日本の川の水は森林と水田が作っていました。
地下水も湖の水も、ダムの水も。

今私たちはダムに頼っていますが、ダムの水も森林の水に依存しています。
水を守るためには土壌の担い手でもある、森林を守る人々が、
胸張ってそこに踏みとどまれるような、そんな社会を守っていく必要があります。
そのためには、林業とともに農業も一緒に守る必要があります。

続きはまた次回に。

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