暮らしの中の仏教まめ知識 第6回『ふとん(蒲団、布団)』

暮らしの中の仏教まめ知識 第6回『ふとん(蒲団、布団)』

暮らしの中の仏教まめ知識 第6回『ふとん(蒲団、布団)』

2019年10月07日
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暮らしの中の仏教まめ知識

突然ですが、あなたは布団派ですかそれともベッド派ですか?
各種アンケートを見てみると、生活スタイルの変化により、近年はベッド派が増えているようですが、昔ながらの布団派もまだまだ健在のようです。
ところで、この「ふとん」というのはもともと仏教語であることを皆さまご存じでしょうか?
坐禅(ざせん)の時などに、お尻に敷く敷物があります。直径30センチぐらいの円形の布製で、その中に蒲(がま)がつめられているものです。
蒲の葉で編んだものもあります。
茶道で用いられる円坐(えんざ、腰掛け待合に置く敷物のこと)ですね。
団は丸いものを指しますので、「蒲」の葉の「団」つまり、文字通り蒲団なのです。
「ふとん」と読むのは、唐音(とうおん)だからです。
禅宗とともに中国から入ってきましたので、当時の発音で呼ばれました。
(「唐」は王朝の名前ではなく、中国大陸を示す「唐土(もろこし)」を指します。王朝で言えば「宋」の時代です。) 
現在、皆さんが使用されているふとんの漢字、「布団」は当て字です。
敷きぶとんとか、掛けぶとんとか呼んでいます。
そして、座る時に使うものには、わざわざ座ぶとんという名をつけています。
しかも、常識的には四角形なのです。

仏教の用具だった丸い座ぶとんが、四角形になり、いつの間にか寝具となっていったのですから、この変化は、おもしろいですね。寝具を「ふとん」と呼ぶようになるのは、江戸時代になってからで、それまでは、しとね(しきぶとん)と、ふすま(かけぶとん)と呼んでいたそうです。
ちなみに、ふとんは冬の季語となります。

参考 「仏教用語豆事典」、「お布団コンシェルジュ」HP、「暮らし中の仏教語」 など

照寺住職 木村映之 住所 佐賀県鳥栖市本町1886 電話 0942824461
○浄土真宗東本願寺派 雲山来迎院 本照寺
※どなたでも参加できる行事… ボイストレーニング教室、ヨガ教室、坐禅会、寺子屋(小学生)、オカリナを楽しむ会木曜会(いすヨガ・法話・茶話会)

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